日本の開発現場で使われているプログラミング言語について調査した「プログラミング言語実態調査2018(日経xTECH)」の結果によると、最も多かったのが「C言語・C++」となりました。この調査では、調査対象となったエンジニアが使っているプログラミング言語を3つまで答えることが可能でした。
「C++」は、1993年に「C言語」の拡張版として開発されたオブジェクト指向のプログラミング言語です。元となった「C言語」が開発されたのは1972年とかなり前ですが、現在第一線で活用されているプログラミング言語の多くが「C言語」の影響を受けています。「C++」もC言語も汎用性が高く、さまざまなシステム開発に使われています。
ランキング第2位となったのが、Webシステムの開発には欠かせない言語としても知られている「JavaScript」です。「JavaScript」はどのようなOSでも動かすことが可能で、Webページの表現の幅を広げることに役立っています。
ランキング第3位となっているのが、「C#」です。「C#」はMicrosoft社が開発したプログラミング言語で、Windowsのシステムやアプリケーション開発やゲーム開発などで使用されています。
ランキング第4位は、アメリカで開発されたオブジェクト指向言語の「Java」です。「Java」は「JVM」という仮想マシンさえあればどのOSでも動かすことが可能な言語で、大小さまざまな規模のシステム開発に使用されています。
ランキング第5位は「Python」です。世界的人気が高い言語ですが、日本での人気も高まってきています。近年注目度が急上昇しているAIやIoT開発の分野には欠かせない言語となってきているため、今後の需要の伸びが期待できます。
言語別の人気と同時に見ておきたいのが、業界別のトレンドです。ゲーム開発業界では、「C++」や「C#」がトレンドの中心です。ゲームアプリ開発環境の「Unity」でC#が使えることから、「C#」を使うゲーム開発エンジニアが大勢います。Androidアプリ開発のトレンドといえばJavaでしたが、近年はシンプルで安全性が高い「Kotlin」を使う現場も増えています。「Kotlin」といえば、Google社がAndroid開発の公式言語として採用したことでも有名です。案件数としては「Java」のほうがまだ圧倒的に多い状況ですが、今後は「Kotlin」を採用する現場がさらに増えることが予想されています。iOSアプリ開発に関しては、Apple社がかつて開発した「Objective-C」が使われていましたが、その後同社が開発した「Swift」が使われるようになっています。